2013-01-30

BLUE BEAT BOP!

「BLUE BEAT BOP!」が復刊される?
そんな噂を耳にしたのは、ちょうど2012年から2013年に年が
切り替わろうとしていた頃。
はじめは、半信半疑だったが、徐々に新しく付け加えられる
内容が販売元からの情報として発信されはじめると
さすがに、本当にでるんだな・・という気持ちに変わり
そして今ボクの手元にその本があるという事実。
とても感慨深い。単純に嬉しい。
なんでもう1冊買っておかなかったのだろうか。(笑)
という、10年越しの後悔が、ひとつ解消された。
もちろんそれだけの話ではないんだけれど・・・・。

サバービアをはじめとした
古くて新しい音楽の提案、再発見が
自分の音楽に対する趣味指向を
劇的に刺激していた頃
たくさんのディスク・ガイド本を手にいれた
そのなかにこの「BBB!」もあった。
正直そのときスカにめちゃくちゃのめり込んでいたのか
今思い出そうとしても、自分の事ながら、イメージがわかない。
多分、Oi-Skall matesやエゴ・ラッピンからのプリンス・バスター?な頃
だったと思う。

同じ頃夢中になっていたのは多分「パンク天国」で
今となっては表紙がほとんど白くなっているほど・・

しかし、何度となく読み返しているうちに
新しい発見や聴きたいという気持ちが、何回も押し寄せてくる。
手元にあったStudio Oneなどのコンピを
本書片手に聴き直してみたり。
まだ見ぬレアなレコードに思いを馳せてみたりと、大忙し。(笑)

スカやレゲエも最高なんですが
それは書いている方が、編集している方が
良い書き手であり、良い編集者だからで、当然ながら
他の本や文章も気になり
チェックし直すと、我が家でささっと用意できる所では
1996年音楽之友社から発行の「レゲエ・ディスク・ガイド」と
2002年シンコーミュージックから「roots rock reggae」の2冊。
特に後者の「映画 ロッカーズ」についてのコラムは短いながらも読み応えがある
のでぜひ御一読を。
と言うのも、ボクはこの1冊を切っ掛けに
さらに音楽にのめり込む事になった。
数年前まで山名氏のHPがあり
そこでしった数々のアーティスト達
ストーンズやエスケリータなどのあのイカシタ文献は
もう読む事が出来ないのだろうか?
それだけに紙媒体に残っているものなら
読んでみたい。そして学びたい。常にそう思っている。

「BBB!」の中でも今はなきジムコからのカーティス・メイフィールドの
ライナーを書かれているとあり
その昔CD店でバイトしていてしかもまだジムコが残っていた頃だけに
その当時から山名氏の文章に触れる事が出来たはずなのに
出来なかったことを悔やんで、今は日々そのCDを探している。(H)








2013-01-22

Beach House / Dustin Wong @ Liquid Room


恵比寿に移ってからはじめてのリキッドルームへ。

まず、2、3日前に知った、Dustin Wongくん(なぜかくんづけしたくなる)のライヴが観れるということで、楽しみも倍増。
ひとりで七色のギターの音色を奏でる彼のことは、ずっと気になっていたのだけれど、きっとライヴで観る方がいいんだろうなあ、と思っていたから。
実際に耳にした彼の音楽は七色どころでなくて、
あの、お祝いかなんかでもらえる36色入りのクレヨンのようだった!
ちょうど彼のギターさばきが観られる場所だったので、
ひとつひとつのフレーズを順番に、重ねていく様をながめながら、
ときどきアジアを感じるその浮遊する音に、
フィリピンか、東南アジアのきれいなうみのなかで、
さかなたちとたわむれるような気持ちになった。
実際、すごい超絶ギタープレイをしているのに、とても気持ちよさそうで、
観ているこちらもつい、笑顔になって彼といっしょにからだを動かしてしまう。
とてもよいライヴだった。

そしてもう、数えきれないくらい聴きまくったBeach Houseだ。
それは正しくショーのようだった。
ライトアップも素晴らしくて、星のかがやく夜空をバックに、
逆光をあびてますます妖艶さを増したヴィクトリアの歌、指先。
(そしてときどき、氏神ばり?のヘッド・バンギング!)
ひかえめ?いやいやとんでもない、
ノリノリでギターをかきむしるアレックスのかっこいいことといったら!
彼がからだを動かすたびに、こちらもからだが動いてしまう。
Dustin Wongくんでアジアのうみを泳いだあと、
ぐーんと地図をうえにたどっていって、
北の、つめたい海岸で、遠くて高い夜空のオーロラをながめているような。
どの曲を聴いても、うっとりと夢ごこちになってしまい
ついついステージに見とれてしまうのだった。
メンバーの顔がぜんぜん見えないのだけれど、
それがまた、バンドの雰囲気をつくりあげているようだった。
大きな場所でのライヴはひさしぶりだったのだけど、
最初から最後まで、こんなにもじっくりと堪能できるライヴで、
魔法にかけられたような夜だった。
そうそう、今年中にまた来るって言っていたよ!(risa ikeda)